あしなが育英会(玉井義臣会長)と「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク(湯澤直美共同代表=立教大教授)などが主催し、3月29日に実効性のある「子どもの貧困対策法」制定を訴える緊急院内集会を開催します。その後、銀座までデモ行進を実施し、社会にもその必要性を訴えます。
あしなが育英会の大学奨学生は、2009年12月の「遺児と母親の全国大会」から毎年、「子どもの貧困対策基本法」の制定を訴えてきました。そして今「子どもの貧困対策法」制定に向け、与野党で議員立法による法制化の動きが本格化しました。遺児奨学生1期生である下村博文・文部科学大臣は、3月1日の定例記者会見で「超党派で議員立法の議論を期待し、政府で協力できることは最大限協力したい。貧困の連鎖で子どもの将来の可能性を閉ざされることがあってはならない」と発言。また、下村大臣は、来年度から給付型高校奨学金についても実施したいと発表しています。中身のある法律ができれば、今後、遺族年金や児童扶養手当を大学などの卒業時まで延長にも期待がもてます。自民党は、この法案の議員立法に向けて準備をすすめています。民主党は、3月12日に「子どもの貧困対策法案」を組織決定し、今後野党政調会長会談で提起し、野党共同提出を目指す、と発表しています。
子どもの貧困率は、15.7%で326万人の子どもが貧困にあえいでいます。ひとり親世帯の貧困率は50.8%で、OECD30か国で最下位です。子どもの貧困解決につながる法律にするには、①子どもの貧困率の削減に関する数値目標を設けること、②大学・専門学校などに就学中の者までを対象とすること、③当事者である貧困家庭やその支援者・団体が子どもの貧困対策計画に参画できるようにすることなど、実効性のある内容でなければなりません。
今年を「子どもの貧困対策」元年にし、すべての子どもたちが未来に希望がもてる社会を実現するために、ぜひとも緊急院内集会とデモ行進にご参加くださいますよう切にお願い申し上げます。
参加ご希望の方は、下記のPDFをクリックしてチラシをご覧いただき、事前にお申し込みください。
なお、首都圏にお住まいのあしなが育英会奨学生とその家族の方々は、交通費を本会で負担いたします。
・緊急院内集会「子どもの貧困対策法」制定を
日時 3月29日(金)11時~12時(10時30分 衆議院第一議員会館玄関集合)
場所 衆議院第一議員会館 大会議室(地下1階)
主催 あしなが育英会、遺児と母親の全国大会実行委員会(緑川冬樹・実行委員長)、
「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
内容 母子ら当事者の訴え、震災被災地の現状報告
遺児学生、子どもの貧困研究者からの要望
国会議員(各党代表)のご発言 など
・デモ行進
日時 3月29日(金)13時~14時
ルート 日比谷公園→外堀通り→数寄屋橋→水谷橋公園(予定)
〈お問い合わせ先〉
あしなが育英会【担当=足立・渡辺】 千代田区平河町1-6-8 平河町貝坂ビル3階
電話(03)3221-0888 FAX(03)3221-7676E-mail adachi@ashinaga.org